2015年6月17日

【賃貸マンション 賃貸借契約】  家賃保証会社加入条件のメリットとデメリット

スタッフコラム(重原)

この記事は 4分38秒 程で読んで頂けます。

最近では賃貸物件を成約する際には、同時に入居者様には家賃保証会社と契約することがもはや必須となっており、弊社管理物件も同様に必ず保証会社に加入して頂くようにしております。

家賃保証会社とは簡単に言えば、この「家賃保証会社」が連帯保証人を用意できない人に対し保証料や更新料を入居者様から報酬として頂く代わりに連帯保証人(厳密には違う場合もあります)になる事を業としております。
核家族化が進み、親族に対して連帯保証人を頼みづらい風潮となっていることや、身寄りのない高齢者の世帯あるいは、一人住まいの世帯が増加して、連帯保証人を探すことが困難になっている社会状況が近年の保証会社契約必須の物件増加の背景になっているのかと思われます。

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ご存知の皆様も多いとは思いますが簡単におさらいをすると、保証会社を利用する家主側のメリットとしては、家賃保証会社からの審査結果の「承認」、「否決」を見ることで入居者様の属性や審査をする上での判断基準の一つとなることが挙げられます。これである程度の属性の悪い入居者をふるいにかけることができます。

また、無事成約して契約期間がスタートし、しばらくして恐れていた「夜逃げ」「家賃滞納」「自殺」等の不測の事態が起こった時にその損失部分について保証されるということです。
損失部分とは主に、「滞納家賃、裁判費用、残置物の撤去費用、原状回復費用、早期解約違約金」などその内容や保証の上限金額は保証会社によってまちまちですがざっとこんな感じです。

もし連帯保証人が居られる場合は、そちらに請求することももちろん可能ですがやはり人間同士の交渉のような形になりがちで、ひどい場合は「知らない」「電話に出ない」「絶縁したから」等と法的に何の根拠のないようなことも言われたりと、一から法的根拠を説明したりしないといけないなどと、かなり後ろ向きで交渉が難航することもしばしばあります。回収するまでに度々にわたる電話や果ては回収のために訪問が必要な場合など、時間と労力を消費し、精神的にも疲れる展開になる事が多いことも実情です。

このようなことに慣れているオーナー様はごく稀で、家主業を本業とされている方や督促を苦としない方でない限り心身ともにかなり苦労されることでしょう。

入居者が「家賃保証会社」に入っていれば、オーナー様としては代位弁済を請求するだけで、機械的かつスムーズに保証が行われ、法的な手続等も保証会社の主導で行われますので上記の面倒な作業からは解放されます。

ただ、留意して頂きたい点もあります。
保証会社やその担当者によってはデメリットが発生してしまうこともあります。

 

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・契約時の初期費用に保証料が加算されて物件の成約ハードルが上がってしまう
(ただ、保証会社契約がほぼ必須になっている昨今ではこれは他の競合物件においても同じ条件が言えるのでそこまで問題視する必要はないと思います。)

・滞納があった際に督促の内容がハードなことによって(暴言・中傷など)交渉の仕方次第では、滞納サイクルが直る可能性がある入居者を退去まで追い込んでしまう。
(追い出すだけではなくもう少し工夫してほしいと思う時もあります。)

・督促の連絡が原因でオーナー様(管理会社)に直接の苦情に発展するケースがある
保証会社の保証料や審査基準にも様々あり、オーナー様サイドでは保証会社を検討する場合は、その保証料は料金の相場、その保証プランの内容についてや、その保証会社の督促の手法、担当者の雰囲気等をリサーチしたうえで、信用のおける保証会社を見極めることが必要かと思います。

上記にあげたデメリットが実際に発生した場合に、空室の増加につながってしまう原因の一つになりかねません。

弊社の管理物件はエリアの属性や、物件のタイプによって使い分けており、オーナー様に対してできる限り、損失が出ないプランを組めるようにしております。

保証会社の選定等は管理会社に任せている方もおられると思いますが、一度、ご自分のマンションの入居者が保証会社に加入しているかそれはどの保証
会社なのか、どんなプランなのか確認してみるのもいいかもしれません。
オーナー様にあった保証会社を見つけて、徐々に切り替えていくのもいいかもしれませんね。

現在自主管理をされているオーナー様は管理会社に物件を任せることで、上記の代位弁済請求の作業や保証会社の担当者との細かな折衝は管理会社がすべて集約して行いますので、オーナー様は極端に言えば報告だけを聞いていただくというような形になります。
これから物件を購入される方は、そのような面でも細かくアドバイスをくれる管理会社に相談をされて管理を任せるのも不動産投資成功への近道となるかもしれません。

弊社もささやかながらオーナー様のお力となれるアドバイスができるかと存じますので、管理会社をご検討の際は、お気軽にお声掛けくださいませ。