2020年2月12日

賃貸マンションで賃借人が逮捕された場合、賃貸借契約は解除できるのか

スタッフコラム(吉機)

この記事は 1分48秒 程で読んで頂けます。

大変お世話になります。

プロパティマネジメント事業部の吉機(よしき)と申します。

今回は「賃貸マンションで賃借人である入居者様が逮捕された場合、賃貸人であるオーナー様や管理会社は賃貸借契約を解除する事ができるのか」について書かせて頂きます。

賃貸人であるオーナー様・管理会社は、賃借人が逮捕された事により賃料の支払いが滞るのではないか、又、マンションのイメージが下がり、解約に繋がるのではないかと思い「賃貸借契約を解除したい」と考える方もいるかと存じます。

では実際に「逮捕を理由に賃貸借契約を解除」する事は可能なのでしょうか。

 

結論から申し上げると、「逮捕」という事実だけでは賃貸借契約の解除はできません。

逮捕された方でも、「裁判で有罪判決を受けるまでは無罪とみなす」という法律で定められているからです。

また賃貸人からの賃貸借契約の解除の申入れには貸主・借主の「信頼関係が破壊」しているという必要があり、「逮捕」されたという事実だけでは「信頼関係が破壊」されたとはみなされないと判断されるそうです。

一般的に「信頼関係が破壊」していると認められるには賃料3ヶ月分の滞納している事実が必要と言われていますが賃借人の逮捕された理由によっても左右されるそうです。

例えば、暴力行為により逮捕された場合、全く関係のない第三者よりは同一物件内の他の賃借人に対する暴力行為の方が「信頼関係が破壊」しているとみなされる可能性が高く、内容により異なる為、最終的には裁判官が判断致します。

上記の通り、基本的には逮捕されたという事実だけでは契約の解除はできませんが、どうしても契約を解除したい場合は合意解約(通常解約)の手続きで進める事をお勧めします。

合意解約の手続きについては次回のコラムでご説明させて頂きます

今回は以上となります。

最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。