2013年5月29日

【競売】  「競売」と「公売」の違いとは

スタッフコラム(堀口)

この記事は 3分46秒 程で読んで頂けます。

今回は、「競売」と「公売」って何が違うの?というお話をさせていただきたいと思います。

ここ数年、「競売」の法整備が進み、入札される方が多くなって参りました。また、最近では東京地裁より公告されました千代田区のビルが売却基準価額2,668,260,000円に対して4,519,000,000円で落札されたものの、残代金が用意出来ず533,652,000円の買受申出保証額が没収されるというニュースがありました。余談ですが、この物件への入札は4件ありました。

一方、「公売」はといいますと、よく耳にする言葉ですが馴染みは薄いのではないかと思います。
不動産投資をされている方、始めようと行動されている方にとっては既にご承知のことかと思いますが、「競売」と「公売」の違いについて改めて見てみたいと思います。

 

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まず、債権です。
どちらも債権の回収という意味では同じ制度ですが、違いはその債権にあります。「競売」は、抵当権の実行・裁判所の判決によるもので民間による債権の回収方法です。 ですので、債権者は銀行などの金融機関です。対して「公売」は、税金の滞納による債権の回収方法であり、債権者は行政機関です。

 

次に入札が行なわれる場所と保証金の違いです。
「競売」は、管轄の地方裁判所で行なわれます。保証金は売却基準価額に対する20%と定められています。
「公売」は、税務署や各自治体で行なわれます。保証金は見積り価格に対して10%となっています。

 

入札を検討する際の材料にも大きな違いがあります。

「競売」には、裁判所で作成される資料(いわゆる3点セット)があります。
この3点セットは、公告される数ヶ月前の情報ですので新鮮さには欠けますが、債務者兼所有者や占有者からの聞き取り状況が記載されており、入札するのに非常に参考なります。
しかし、「公売」にはこのような物件の良し悪しを判断する材料がありません。全て自分で所有者・占有者情報を調査しなければならないのです。

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物件を取得する際に問題となるのが所有者・占有者の問題です。
「競売」ですと、落札すると裁判所が所有権移転登記を職権で行ないますので債務者兼所有者は無権利者となります。占有者がいる場合は、一定の条件に該当しますと退去してもらうことが出来ます。万が一、債務者兼所有者や上記条件に該当の占有者が退去に応じない場合、引渡命令の申立てや強制執行の手続きが可能です。

「公売」はと言いますと、所有権移転登記は申請する事により各自治体が行なってくれますが、明渡し関しては債務者兼所有者や占有者と直接の話し合いを自ら行なわなければならず、話し合いが出来ない状況であればまず裁判を行い、民事訴訟による判決をもって強制執行の手続きを経なければならない場合もあります。
非常に時間と費用が掛かってしまうことになります。

 

この他にも「公売」は、不動産以外に自動車や絵画、腕時計など色々な資産が対象になるということ、対象の物が消費税法上の物である場合に限って、入札価額に対して消費税を加算して納付する必要があるという違いがあります。

最近では、インターネットオークションで各自治体が「公売」を行なっており、身近な存在になってきております。しかし、まだまだ「競売」に比べますと整備されていないことが多く、「競売」に比べ リスクは大きいというのが現状です。

「競売」や「公売」に参加を考えていらっしゃる方は是非、それぞれの違い、メリット・デメリット等を知っていただき、リスクを把握した上で入札していただければと思います。

 

弊社では、すでに「競売入札代行サービス」としてお客様からご依頼を頂き、競売物件の調査・入札価格の助言・入札手続きをさせていただいております。
「公売」についてもご相談頂けましたらお手伝いさせて頂きます。お気軽にお問合せ下さい。