2019年12月4日

特定建築物の定期報告制度

スタッフコラム(吉機)

この記事は 2分47秒 程で読んで頂けます。

大変お世話になります。

プロパティマネジメント事業部の吉機(よしき)と申します。

今回は「特定建築物の定期報告制度」について書かせて頂きます。

マンションを所有・管理をする方なら知っておきたいのは、特定建築物の定期報告制度があります。

定期報告制度は、建築基準法で定められており、特定建築物等の所有者・管理者は、建築物や建築設備、昇降機などが適切に維持管理されているかを定期に有資格者により調査・検査を実施し、その結果を特定行政庁に報告することが義務付けられています。

「特定建築物制度の概要」

定期報告制度は、維持管理が適切に行われなかったために大きな事故に繋がるのを未然に防ぐために点検、報告をする制度です。

安全上、防火上または衛生上特に重要である建築物等として、不特定多数の人が利用するデパートやホテル、病院、また賃貸マンション等の共同住宅や事務所も一定規模以上のものは「特定建築物」として、定期報告の義務があります。

共同住宅の場合、「特定建築物調査」は3年に1度、有資格者が調査をし、特定行政庁に報告しなければいけません。

尚、大阪市の特定建築物の定期調査(共同住宅の場合)は下記の物件が対象となります。

地上3階以上、延床面積1,000㎡を越えるもの、又、地上5階以上、延床面積500㎡を越えるもの

「特定建築設備調査の内容」

①敷地・地盤

地盤や敷地に加えて、塀や擁壁の状態を目視中心に調査します。ひび割れや陥没などの損傷具合、排水が正しく行われているかや、建築基準法施行令によって定められている敷地内の通路が適法状態であるかもチェックします。

②外壁調査

基礎や外壁の状態を目視中心に(必要に応じてテストハンマー等も用いて)調査します。

基礎や外壁にひび割れ・沈下等の問題がないかに加えて、広告板や室外機などの設置状態もチェックして事故が起きないようにします。

③屋上・屋根

屋上や屋根部分を目視中心に(必要に応じてテストハンマー等も用いて)調査します。

④建築物の内部

建築物の内部が、建築基準法にそっているかを目視と建築図面両方から調査する内容が中心となります。

防火区画や壁、床、天井などの状態の調査に加えて、火災の際でも耐火性能が確保されているかなどが重要になります。

⑤避難施設

廊下・通路・出入り口・バルコニー・階段等や排煙設備など、火災の際の避難に重要な点が建築基準法に適合しているかを、目視と建築図面両方から調査します。

⑥その他

建築物の内容により別途調査をする場合があります。

※対象となる建物の用途や規模については各地方自治体により異なる場合があります。

簡単ではございますが、上記が調査内容となっております。

物件によっては追加の調査等もあるかと存じますので必要に応じて調査をして頂く必要があります。

今回は以上となります。

最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。