2016年3月23日

【不動産市場】  多様化が進む収益不動産市場

スタッフコラム(木戸)

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皆さまもご存じの通り、昨今の不動産市場は売買が活発に行われております。

その要因として、金融機関が不動産融資を積極的に行っていることが挙げられます。
民間・公的機関による2015年末時点での不動産業向けの融資残高は83兆9550億円で過去最高額となり、2015年の1年間で3兆8873億円増加しており約5%の伸びとなりました。

 

内訳としては、融資の8割弱を占める民間銀行の伸び率は5.2%で、信用金庫が4.6%となっております。
不動産融資以外の産業への伸びが1.9%だったので、不動産融資への積極性が見受けられます。

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この積極的な融資姿勢が、今まで不動産投資を行ったことの無い事業法人や個人が不動産投資を始めるきっかけとなり、不動産投資プレイヤーが増加していると思われます。

特に資金力豊富な方は、投資利回りだけではなく立地重視の方が多く、都心部の物件は依然高値安定が続いている状況です。

 

郊外型RC物件(積算評価が付きやすい物件)は、以前に比べると取引利回りが上がってきているように感じます。

これは、金融機関の融資基準が多様化しており、積算評価ではなく収益還元評価を用いる金融機関が増えてきており、なおかつ融資期間についても、与信や経済的耐用年数のバックデータにより法定耐用年数を超える場合も散見してきたためだと思われます。

 

また、都心部の古ビルを旅館業法の基づく営業許可が取れるようにコンバーションして、収益物件を作り出す一般投資家の方もいらっしゃいました。

 

これからさらに、収益不動産市場の多様化が進んでくると思われます。

現在は一般の不動産投資家、不動産業者、一般法人もわけ隔てのない投資合戦が始まっている状況と思われます。