2013年10月16日

【大阪御堂筋 建築規制】  賃貸マンション解禁

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大阪中心部を南北に貫くメーンストリート・御堂筋(約4km)沿いの建築物について、大阪市は来年度から、ビル高層部に賃貸マンションが入居できるよう規制緩和する方針を固めました。

 

大阪市内でメインとなる繁華街の梅田と難波を繋ぐ御堂筋に、オフィスや店舗だけでなく人も住めるようになることでさらに活性させることが狙いです。

 

現状、大阪市は都市計画法に基づく地区計画で、御堂筋沿いの建築物に関して「業務機能の集積を図る」と規定しており、明確に居住を禁じているわけではありませんが、「オフィス街としてのブランドが定着し、行政と地権者の間で、人が住む場所ではないという『紳士協定』が成立している」といいます。

 

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しかし近年の都心回帰の傾向を踏まえ、“居住規制”も緩和し、“高さ規制”や“広告規制”も緩和することにより街の「にぎわい」を取り戻す方針を固めました。
民間投資を呼び込もうと、現在の御堂筋沿道のビルの高さ制限を最大60m(一部区間)から200m級まで引き上げ、ビル壁面での映像広告も解禁する方針も発表されています。

 

入居が解禁されたのは、御堂筋のうち中央大通~長堀通(約1km)間で、ビルの上から3分の1に限るとされています。

現在はオフィスや商業利用に限られており、景観やブランドイメージを損なわないよう配慮するため、建築家やデザイナーら有識者による委員会で事前審査をクリアする必要があります。

大阪市は新たな地区計画を策定中としており、御堂筋を3ブロックに分け、北から淀屋橋~中央大通を従来通りビジネス利用に限定、中央大通~長堀通を賃貸マンションの入居が解禁される地域、長堀通~難波南側は商業施設が集まる地域とする予定です。

 

 

◆御堂筋とは
江戸時代につくられ、現在は大阪市における南北幹線の基軸となる国道です。
1920年には市街地建築物法に基く百尺規制により高さが揃えられ、1995年には御堂筋に面する外壁の高さが50m、10m後方部分が60mと指導されるようになりました。2007年から一部の地区で1階を公共の空間とするのを条件に、後方部分の高さ制限が140mに緩和されています。

 

その他、1970年より梅田新道交差点以南で南行き一方通行が実施されました。

2006年の改正道路交通法により導入された民間駐車監視員制度・放置違反金制度で、全線が最重要路線に指定された結果、沿線の放置車両が劇的に減少しました。また大阪市が2007年に路上喫煙禁止条例を施行したのに伴い、喫煙禁止区域に御堂筋の車道と歩道が指定されました。

 

 

参考記事 : 読売新聞 2013年10月8日付