2014年4月23日

【経営者保証に関するガイドライン開始】  経営者の個人保証の個人的見解

スタッフコラム(木下)

この記事は 2分59秒 程で読んで頂けます。

既にご存じの方もおられると思いますが、平成26年2月1日に「経営者保証に関するガイドライン」の適用が開始されました。

不動産投資をされている方は、ほとんどの方が銀行融資を利用されておられると思いますので、融資の際にはご本人が債務者となっているか、法人で借入をされている方も連帯保証人になっている方が大半だと思います。
また、個人での借入の場合は奥様が連帯保証人となっているケースも多いのではないでしょうか。もちろん私も代表者ですので、すべての融資に関して連帯保証人となっています。

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数年前より、不動産(収益不動産)を担保とした融資の場合、ノンリコースローン(責任財産限定型ローン)が一部の金融機関で利用できるようになりましたが、実際に利用されている方はほとんどおられないと思います。

不動産融資だけでなく事業資金などでも、日本では当たり前のように代表者の個人保証が必要となりますが、金融機関はその法人の事業内容を検証した上で貸し付けているのであれば、理論上個人保証は不要じゃないかと私は思っています。更に、収益不動産への融資であれば、金融機関は土地建物の担保価値と借入期間中の収益を査定し、基本的には評価の範囲内で融資を行うのですから、なおさら個人保証は不要じゃないかと思います。

 

私は常々、金融機関の支店長や融資担当者に「会社に万が一の事があれば、数億の借入を個人の資産で返済出来る訳が無いし、その余力があれば会社は潰れない」と、自分なりの正論を言っていますが、まったく効果はありませんね。

個人保証が単に債務の返済と言う事だけでなく、色々な意味での抑止力として必要である事は理解していますが、経営者の性格や能力を精査するのも金融機関の担当者に必要なスキルだと思うのですが・・・

まー、1企業や1金融機関がすぐにどうこう出来る話ではないので、今のところただの愚痴にしかなりませんが、今回の「経営者保証に関するガイドライン」が、日本の保証人のあり方を少しでも変える効果がある事を期待します。

 

「経営者保証に関するガイドライン」とは
日本商工会議所と一般社団法人全国銀行協会を事務局とする「経営者保証に関するガイドライン研究会」から、平成25年12月5 日に公表されたもので、経営者の個人保証について、

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①法人と個人が明確に分離されている場合などに、経営者の個人保証を求めないこと

②多額の個人保証を行っていても、早期に事業再生や廃業を決断した際に一定の 生活費等(従来の自由財産99万円に加え、年齢等に応じて100万円~360万円)を残すことや、「華美でない」自宅に住み続けられることなどを検討すること

③保証債務の履行時に返済しきれない債務残額は原則として免除すること

などを定めることにより、経営者保証の弊害を解消し、経営者による思い切った事業 展開や、早期事業再生等を応援することになっています。

参考サイト
http://www.zenginkyo.or.jp/news/entryitems/news251205_1.pdf