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皆様いつもお世話になっております。
投資開発事業部 重原です。
売買仲介の担当者として、日ごろの動きの中で気づいた点などをコラムとしていきたいと思います。
皆様の収益物件の売買に少しでも役立てれば幸いです。
前回のコラムではサブリースの物件の売買について豆知識的に書きましたが、今回も引き続きこれについてコラムとします。
今回は、サブリース契約を解除して売買するパターンでお話しします。
(サブリース契約の継続を希望する場合でも、新規契約審査や同条件の引継ぎ不可などの場合もありますのでご注意ください。)
いざ売却もしくは購入するとなった時に、一般管理とは違いサブリース契約の場合には、サブリース契約の解約期間や譲渡条件が大きなポイントになることがあります。
一般管理の場合でも、解約する際に○ヵ月前予告など解約予告期間が設定されております。
一般管理で管理を引き継がない場合は、予告期間に関係なく売買の残代金支払い・引渡しのタイミングで管理会社を解約して引き渡してもらう、というのがスタンダードかと思います。
その場合、管理手数料、日常清掃費用、その他の管理にまつわる費用関係は、売主と管理会社間では日割、月割精算もしくは別途中途解約違約金の折衝などという可能性があります。
しかし、売買時の管理替えはありふれた話でそこまで複雑ではありません。
これがサブリース契約の場合は、管理会社は賃借人でもあります。
ですので、物件の引渡し時期についてはサブリース会社との契約期間終了の時期が紐付いてきますので、単に売主と買主の事情だけで引渡し日を決めることが難しいです。
以前売買した物件では賃貸人から賃借人への解約予告は3ヵ月前予告でしたが、買主の希望とは合わず、その落としどころの模索やサブリース会社との交渉が若干難航しました。
サブリース契約の条文には、第三者への譲渡についての取り決めは明確に定められていますので、賃借人からすると、売買するのはいいが当然こっちはこっちの契約通りに進めてくださいね。
とこうなることは自然な話です。
ですが特に収益不動産や事業用不動産の売買の場合、売主と買主にはさまざまな事情があり購入、売却をするケースが多いです。
絶対に売らなければならないような抜き差しならない状況だって有り得ると思います。
何の準備もなく売却活動に入り、いざ売買の具体的な状況になった時に契約から引渡しまで、余計なタイムラグが出ることになるので、事業計画に合わなくなったり、融資交渉が難しくなったり、売却・購入する必要がなくなる等、色々と売主と買主の事情が変わることもあると思います。
こうなるとトラブルのもとになったり売買自体を達成できない可能性も出てきます。
売買によるサブリース解除から管理引継ぎに係わる諸々の業務には、サブリース会社の担当者の協力が必須です。
その作業は下記のように煩雑で多岐にわたります。
・家賃保証会社切り替え
・家賃振込先変更、振込先切り替わり時期の確認
・賃貸人変更通知(所有者変更通知とはまた別物)
・水道使用量など検針値の引継ぎ
・預かり敷金の承継
・入居者情報の引継ぎ(滞納、苦情の処理状況、属性など)
・家賃精算
など他にもありますがサブリース業者の協力なしには、物件の正常な引渡しはできません。
入居者の混乱を招いたり、売主も知らなかったことが引渡し後に生じたり、買主はいいスタートを切ることが出来ませんし、トラブルを多く孕んだままの売買になってしまいます。
売主様は、売却を検討する際には、もう一度サブリースの契約内容をよく読み返して理解し、サブリース業者の担当者にも状況を説明して、出来るだけ円滑に話が出来るように前裁きはしてあげた方がいいでしょうし、具体的な引渡し可能な時期を交渉したり仲介業者とも情報共有をしてください。
買主様はこのような物件を検討する際には、引き渡しまでの見通しや引継ぎなどで入居者が混乱しないように、売主・サブリース業者間の引継ぎ状況のヒアリングを行い、次の管理会社にも事情は説明しスムーズな引継ぎを行えるように売買に臨むことが良い取引につながると思います。
以上今回のコラムでした。
具体的に聞いてみたいなどご質問があればお気軽にご連絡ください。
お問合せメールアドレス shigehara@hibiki.co.jp
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