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いつも大変お世話になっております。
響不動産リサーチの木戸と申します。
今回のコラムを担当させていただきます。
どうぞ宜しくお願い致します。
今回は「レバレッジ」についてお話させて頂きます。
不動産を含む投資の世界でレバレッジという言葉をよく耳にされると思います。
しかし、漠然と意味は理解しているけれども、正確にレバレッジを理解されていない方も多いのではないかと思います。
もしくは、レバレッジとは小さい自己資本で大きな借入をして、大きな投資をする事だと理解している方も多いのではないでしょうか?
それは、半分正解で半分間違いです。
レバレッジとはどういう事かを下記の条件の基に、数字で検証してみましょう。
数字の検証にCCRという言葉が出てきますが、CCRは「キャッシュオンキャッシュ収益率」と言われる指標で、自己資金(使ったお金)に対する利回りです。
CCR(%)=「返済後のキャッシュフロー(年)」÷「自己資金」で表せます。
・物件名 Aマンション
・物件価格100,000,000円
・年間家賃収入10,000,000円
・利回り10%
・借入条件A 期間30年、金利1.5%、借入金額50,000,000円、年間返済額 約2,070,000円
・借入条件B 期間10年、金利3.0%、借入金額50,000,000円、年間返済額 約5,800,000円
① Aマンションを全額自己資金で取得した場合のCCRは
借入が無しですので当然ですが、10,000,000円÷100,000,00円=10%
自己資金に対する利回り(CCR)は10%となります。
② Aマンションを借入条件Aで取得した場合の利回り
(10,000,000円-2.070.000円)÷(100,000,000円-50,000,000円)=15.9%
自己資金に対する利回り(CCR)は15.9%となります。
③ Aマンションを借入条件Bで取得した場合の利回り
(10,000,000円-5,800,000円)÷(100,000,000円-50,000,000円)=8.4%
自己資金に対する利回り(CCR)は8.4%となります。
上記①②③を見比べたときに、CCRの利回りは②>①>③となっています。
ちょっと待ってください。
借入を行わず全額自己資金で物件を取得した①よりも②の方が、自己資金に対しての利回りは高くなっています。
それだったら、Aという全く同じ物件が2つあったなら、②のパターンでAマンションを2棟取得したほうが、全額自己資金でAマンションを1棟買うよりも、投資効率はよくなりますので、そういった投資戦略も考えられます。
これは、「正のレバレッジ」といわれている、所謂「レバレッジが効いている」状態です。
正のレバレッジ「借入をしたCCR(%)>全額自己資金で物件を取得した利回り」
③のパターンは借入をする事によって、借入をしない①のパターンよりも投資効率は悪くなります。
これは「負のレバレッジ」といわれており、所謂「逆レバレッジ」状態です。
負のレバレッジ「借入をしたCCR(%)<全額自己資金で物件を取得した利回り」
勿論、レバレッジを効かせて投資効率をよくする事は投資戦略の中で大事なポイントではありますが、その分LTV(借入比率)は上がることになりますし、リスクが大きくなります。
不動産投資はリスクとリターンが表裏一体です。
リターン(投資効率)だけに着眼せずに、リスクまで考慮した投資を行うことが重要です。
今回は以上となります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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