2019年8月2日

キャッシュフロー

スタッフコラム(木戸)

この記事は 3分54秒 程で読んで頂けます。

いつも大変お世話になっております。
 
今回のコラムを担当させて頂く、響不動産リサーチの木戸です。
 
今回は「キャッシュフロー」についてご案内させていただきます。
 
 
不動産投資をする目的は「資本の保護」「レバレッジ」「インフレヘッジ」「節税」「ステータス」など様々ですが、多くの方は「キャッシュフロー」を目的とされているのではないでしょうか。
 
 
物件を検討する際に、キャッシュフローがどの程度出るのかを検証する必要がありますが、どのような定義をした項目を、どのように分けて計算していく必要があるのでしょうか。

下記をご覧下さい。
 
 
1.+総潜在収入(GPI) 
新築時から長く入居している方は特に現時点の市場賃料よりも高い賃料で入居しているケースが多いです。
また、売却を考えて見た目の利回りを上げるために、フリーレントを長期に設定したり、初期費用を抑えるなどして高い賃料で入居していることもあります。
 
キャッシュフローを考える場合は、物件の実力に見合った継続賃貸が可能な適正市場賃料に引き直して計上する必要があります。
 
 
2.-市場賃料よりも安く入居している。(リース損) 
オーナーが親類などに適正市場賃料よりも安く賃貸しているケースもあります。
そのような場合は、市場賃料をベースとした満室想定賃料収入からリース損として計上する必要があります。
 
 
3.-空室損
現実問題として年間通じて満室を維持する事は困難です。
市場相場に合わせた空室率を計算し、空室損として計上する必要があります。
 
空室には、貸せる状態なのに空室となっている場合(物理的空室)と、自社社員に無償で貸している、現状では貸せないなどの空室(経済的空室)とに分けられます。
 
 
4.-未回収損
字の通り、回収する事の出来ない回収不能金のことを指しますが、それだけではなく、フリーレント期間の賃料損も考えて計上します。
 
 
5.+雑収入
1では貸室からの賃料だけに触れていましたが、収益物件は賃料以外に駐車場代、自販機収入、延滞料、アンテナ設置代、看板利用代、コインランドリー収入、コールセンター代、など色々な収入があります。これらの雑収入は物件本来の実力を正確に把握するためにも、賃料とは別に計上する必要があります。
 
6.+経費払い戻し
5の雑収入だけではなく、各戸から徴収している水道代や電気代、例えば契約によってはテナントが固定資産税相当額を負担する事になっている場合もありますので、その場合は税金相当額を経費の払い戻しとして計上します。
 
 
7.-運営費
PM費、BM費、光熱費、固定資産税、保険料、地代など、物件運営に必要な費用を計上します。
※物件の構造・設備・使用容積率・敷地面積など特性によって運営比率は物件ごとに違います。
 
 
上記を計算した下記結果が「NOI」になります。
NOIは物件本来の実力収入で、投資指標の多くの計算にNOIを利用しますので、大事な指標となります。

 
 
+総潜在収入(GPI)
-リース損
-空室損
-未回収損
+雑収入
+経費払い戻し
-運営費        

=営業純利益(NOI)
 
 
そして「NOI」から年間負債返済額(ADS)を差し引いた下記結果が税引き前のキャッシュフロー(BTCF)になります。
 
+営業純利益(NOI)
-年間負債返済額(ADS) 
=税引き前のキャッシュフロー(BTCF)
 
 
地味な作業に感じると思いますが、項目ごとの定義をはっきりさせて、項目を分けてキャッシュフローを検証する事で、どの項目に問題があるのかを比率と数字で検証する事が出来ます。
 
また、理想としてはキャッシュフローのことを理解し、

「オーナーと一緒に物件に利益=NOIの目標を共有できる管理会社へPM業務を委託する」

事が望ましいかと思います。
 
 
今回は以上です。
ご覧頂いた皆様にとって有意義なコラムになるように努めさせて頂きます。
ありがとうございました。