2019年7月26日

収益不動産の直接還元法

スタッフコラム(重原)

この記事は 2分14秒 程で読んで頂けます。

収益不動産の評価方法には現在価値を知る方法の一つに、「収益還元法」がありますが、今回は収益還元法の「直接還元法」についてコラムと致します。
 
 
直接還元法は、年間収入(NOI) ÷ 還元率(利回り) = 物件価値
 
という計算式により算出されます。
 
 
ここでいう収入とは実行総収入から運営費(OPEX)を引いて出てくる「営業純利益(NOI)」を指しますが、
 
購入検討者の多くは、直近のNOIを参考にして投資判断を行います。
 
ですので、このNOIが売買価格を大きく左右します
 
 
例えば、ある物件AのNOIは700万円でしたが運営費の削減と空スペースの有効利用、空室成約時の賃料の値上げに成功し、NOIが36万円(月3万円)上昇し736万円になりました。
 
この物件の還元率が8%だとした場合、
 
改善前 : 700万円 ÷ 8% = 8,750万円
 
改善後 : 736万円 ÷ 8% = 9,200万円
 
差額 : +450万円
 
月3万円のNOIの改善で450万円も価値が高まります。

 
 
反対にNOIが下がってしまった場合も同じようになりますので物件の価値が大きく下がってしまいます。
 
収益還元法の場合、安易な家賃値下げや、空室の放置、運営費の変動によるNOIの減少、増加が物件の現在価値を大きく上下させますので、ただ単に管理するだけでなく、常日頃から、このNOIを分析して向上させることが非常に重要です。
 

  
還元率は、周辺地域の類似物件の取引事例や販売中物件の利回りを参考にするという方法と、もう一つは不動産会社などが公表しているエリアごとの利回りデータを参考にする方法があります。
還元率は市況の様々な要因によって変動しますので操作できませんが、NOIは運営努力で操作可能です。
 
 
オーナー様自身が資産価値を高める努力をすることも重要ですが、提案が出来る管理会社を見つけることも物件の価値を高める為の近道だと思います。

 

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