2014年11月19日

【家賃保証会社の支払い遅延】  家主や業務委託会社のリスク

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家賃債務保証を行う「日本信用株式会社」が経営悪化により、家主や業務委託会社に対し支払いの遅延通知がなされました。

 

その通知内容は、「受注件数の伸び悩みにより売り上げが減少。家賃立替の回収困難に陥っている。」ことを理由とし、通常3営業日以内に行われる滞納家賃の代位弁済を、月末まで猶予を見てほしいとのことです。この「日本信用株式会社」は、家賃債務保証をメイン業務としており契約数は約3万件。そのうち8割を九州エリアが占め、業務契約を結ぶ不動産会社は約1500社です。同社は「現在、金融機関からの融資や、滞納者からの家賃回収を社員全員で進めています。家主や協力する不動産会社の方々にご迷惑をかけ、大変申し訳ない」とコメントしています。

 

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同社は現在の所、支払い遅延と発表されていますが、過去には複数の家賃保証会社の倒産がありました。

有名なところでは平成20年にリプラスが倒産し、業界に大きな衝撃を与えました。その後もウィル賃貸保証やリアルコなど複数の保証会社が業務を停止、倒産しました。倒産の理由の1つとして、リーマンショックの影響により景気の悪化が進んだことで家賃滞納者が増え、代位弁済額が大幅に増えたことが考えられます。

リプラスの倒産以降、一時期は保証会社も絶対ではないという風潮により連帯保証人を必須にする事が多くなりましたが、稼働率低下により多少のリスクはやむなしという考えから、最近は連帯保証人なしでも契約する事が増えているようです。

 

今回は九州を中心とした保証会社でしたが、いつ他の保証会社も同様の事態に陥るかわかりません。オーナーさん自身も自分の資産を守るために、管理会社任せにせず、保証会社選びを慎重に行う必要があるでしょう。