2014年6月4日

【家賃債務保証会社43社の実態調査】  企業別ランキングと収入高

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家賃保証会社とは、賃貸住宅の契約時に必要な賃借人の連帯保証人を手数料を支払う事で代行してくれる企業で、万一賃借人が家賃滞納などの家賃債務の債務不履行をした場合、賃借人に変わって家賃保証会社が代位弁済を賃貸人に行います。

最近では、単に家賃を保証するだけでなく、集金代行業務や夜逃げ等で賃借人がいなくなった場合の動産撤去や一時保管、退去時の原状回復費用の立て替えなど様々なプラスアルファのサービスを提供しています。

 

過去に大手保証会社のリプラスが倒産した際には、保証会社への不安感から保証会社を利用しない契約も増えていましたが、近年は賃貸保証サービスのニーズが再度高まっています。

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ニーズが高まっている理由は
・高齢者や個人世帯の増加などを背景に、賃貸住宅の不動産賃貸契約を結ぶ際に必要な連帯保証人探しが難航する
・貸主及び賃貸不動産管理業者の家賃回収業務の軽減
・借主の家賃不払リスクの軽減

などが主な要因となっています。

 

この度、帝国データバンクが家賃保証会社の実態調査を行い、分析結果を発表しました。

 

対象 : 企業概要ファイル「COSMOS2」より家賃債務保証会社43社

 

調査開始の2008年度以降の4年連続で総収入は増加しており、2008年度より約304億500万円増かし、2012年度には約542億4000万円に上りました。これは約2.3倍の増加となり、マーケットが拡大していることが判明しました。

 

この増加の要因には、2009年7月の完全失業率が過去最高の5.7%を記録し、家賃滞納者が急増したため、家賃保証サービスへの関心が高まったことだと言われています。

 

また、収入高の規模別推移でも2008年度は収入高10億円以上の企業の割合が20.7%でしたが、2012年度には構成比32.5%と11.8%増加しています。特に目立ったのは「収入高50億円以上」の企業数で、2008年度はゼロ、2012年度には11.6%(5社)と増加しています。

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企業別には
2009年度には、リーマンショックの影響で家賃滞納者が急増、保証負担が増加し厳しい環境であったため、25.8%の企業が赤字でした。しかし、その後3年連続で改善し、2012年度に黒字となった企業の割合は94.1%と高い水準になりました。

 

 

企業別ランキングは以下の通りです。

1. 全保連株式会社  77億4600万円

2. 日本セーフティー株式会社   72億800万円

3. 株式会社リクルートフォレントインシュア   54億7000万円

その他収入高50億円を突破しているのは日本賃貸保証株式会社、株式会社Casaです。

 

このように、家賃保証会社が右肩上がりで業績を延ばしている背景には問題点も数多くあります。
家賃滞納などをしたこともない人が契約を断られたり保証契約時の負担が増え、保証会社加入を入居の条件とすることで空室リスクが増大したケースもあるようです。

また、保証契約増加の為に審査を甘くした結果、家賃保証の負担が相次ぐことにより、家賃保証会社の倒産も発生しています。

 

オーナー様や管理会社にとって便利な賃貸保証会社ですが、倒産のリスクは必ず考えておかなければなりません。
保証会社の審査力や資金力、代位弁済の際の回収率、更には業界全体がどのように推移していくのか注視する必要があるでしょう。