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国土交通省の建築着工統計数の発表によると、2013年7月の新設住宅着工が増加しました。
持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、新設住宅着工戸数は、前年同月比12%増となり、11ヶ月連続の増加という結果になりました。面積においては、前年同月比11.2%増となりました。
利用関係別では貸家自体の増加傾向が顕著になりました。
貸家は31,012戸で前年同月比19.4%と大幅増加し、5ヶ月連続の伸びとなりました。
その中でも民間資金による貸家は27,524戸の16.2%増、公的資金による貸家は3,488戸の51.8%増でした。
また持家は31,475戸の前年同月比11.1%増です。
分譲住宅も21,361戸、前年同月比4.3%と微増ですがどの分野も全体的に増加しています。
分譲住宅の内訳では
マンションは9,977戸の前年同月比0.6%増、一戸建住宅は11,305戸の前年同月比8.4%増となりました。
貸家の建築着工数前年同月比を地域別にみると
首都圏 28.7%増
中部圏 17.6%増
近畿圏 21.3%増
その他 11.9%増
と地域別に差があるものの、全ての地域の貸家の建築着工数が増加しました。
近年「流通している物件が少ない」と言われていますが、このように新設住宅の着工数が増加していることが流通の良い流れに繋がるかもしれません。
住宅着工の動向については、リーマンショックを受けた大幅な下落(平成21年度)以降、緩やかな持ち直しの傾向が続いてきました。
しかしこのところ、消費マインドの改善等もあり、堅調に増加する傾向が見られています。
今後の先行きは雇用・所得環境の推移、東日本大震災からの復興状況、建設労働者の需給状況、住宅ローン金利の動向等を引き続き慎重に見極める必要があるでしょう。
参考 : 国土交通省 平成25年7月分建築着工統計調査報告