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東京地区私立大学教職員組合連合により、首都圏にある私立大学の新入生の家庭に対して家計調査を行いました。
対象 : 平成24年度の新入生の家庭
期間 : 平成24年5月~7月
有効回答 : 5,349件
1986年から調査を続けているこの家計調査である傾向が見えてきました。
各家庭から学生へ渡す仕送り額が減少の傾向にあります。毎月の仕送り額はピークの1994年の124,900円を境に減少し、ついに89,500円で、過去最低額を更新しました。
家賃相場の上昇により、家賃の平均は1986年の34,700円から徐々に上がり2012年は61,800円となりましたが、仕送り額が減少しているため、仕送り額に占める家賃の割合が高くなりました。家賃額同様、1986年の33.7%から2012年の69.1%と右肩上がりとなりました。
仕送り額から家賃を除いた生活費は月額27,700円。一日当たりに換算すると923円になります。
これはピークであった1990年度の2,460円の約4割弱に相当します。
不足する生活費や学業の経費は、学生のアルバイト等の収入で補っていると思われます。
しかし17%の家庭が入学費用を借入れしてしており、9割以上の家庭が負担について「重い」と感じている現状があります。
このことから今後の傾向として考えられるのは
家賃を抑えるため、セパレートから3点ユニットなど設備面を妥協したり、築年数が経過した物件などに需要があるかもしれません。
光インターネット接続無料などの設備が必要な入居者にはオプションとして都度家賃に加算するなど、ニーズを探るのも一つの手ではないでしょうか。
学生向けのマンションにおいては、家賃を抑えることを最優先にされてみる工夫も一案だと思います。