2012年5月30日

【太陽光の買取制度】  ”屋根活バブル”のメリットと懸念材料

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オーナーの収入が大幅アップ?!

今週の不動産ニュースは”太陽光の買取制度”についてお知らせします。

 

今年7月から始まる再生可能エネルギー(太陽光)の固定価格買取制度について、経済産業省より発表がありました。

 
出力が10kwを超える電気を指す”産業用太陽光”の買取価格が1kwあたり42円、買取期間20年でほぼ決定したとの事です。

 

これはマンションの屋上などを利用して、太陽光発電の電力を電力会社が購入してくれる事で、オーナーの収益が大幅に増加することになります。

 
今後、賃貸アパート・マンション等の屋根を活用した産業用太陽光発電の市場が一挙に拡大されると予測されています。
特に屋根面積の大きな共同住宅には、大きなメリットが生まれます。

 

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”屋根活バブル”と呼ばれ、オーナーをはじめ太陽光発電を進める施工店や販売会社からも歓喜の声が上りました。

このように大きな期待が寄せられていますが、一方では、不安の声もあります。

 

まず市場の拡大が急速と予測されるため、施行技術者の確保や品質維持が保たれるか不透明であること。

  
次に産業用は投資目的となるため、事業主は発電事業者としての責任が求められます。賃貸経営同様、長期にわたる事業となるため、オーナー側にもある程度の知識と目利きが必要になるでしょう。

  

さらに他国の太陽光発電バブルを例に挙げますと、欧州等の再生可能エネルギー先進国では、2008年のリーマン・ショックでファンド資金が市場から消え、さらに売電価格低下の影響もあって一瞬のうちにバブルが弾けた経緯があります。

上記と同じように日本でも、遅くとも3年後には売電価格・条件が悪くなった時点でバブルがはじけて太陽光発電の市場が一気に冷める可能性があると懸念されています。

 

しかし、今回発表された買取り条件はマンションオーナーにとって、大変有難いものである事は間違いないと思われます。
買取りの価格や期間の見直しがされる前に、設置をご検討されては如何でしょうか。