2014年3月19日

【太陽光発電】  買取額の2年連続引き下げ

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2012年にスタートした再生可能エネルギーで発電された電力を電力会社が買い取る「買取制度」において、4月1日以降の価格が決定されました。

 

14年度の太陽光発電の買取り価格は、事業用(出力10kw以上)で36円(税別)から32円(税別)へ、家庭用は40円(税別)から37円(税込)へと引き下げとなりました。買取り価格は12年度が40円(税別)で始まりましたが、2年連続で引き下げとなっています。

 

一方、風力発電(陸上)や地熱発電、バイオマス発電は横ばいで検討されており、太陽光発電とは対極の結果となりました。
また、新たに洋上風力発電に特化した買い取り価格を設定し20年間にわたり36円で買い取る方向で進められています。

 

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太陽光発電は他の発電施設に比べ、設置が容易なことから導入が集中し、「20年間の固定買収」「1kwあたり40円(12年度産業用)」という好条件も普及を後押しした要因となって、賃貸アパートやマンションの広い屋根、遊休地などに太陽光発電パネルを設置する投資家が相次ぎました。

 

制度導入後から昨年11月末までに新たに運転を始めた再生エネルギーの発電設備能力は計645万kwで、そのうち9割超の625万kwを太陽光が占めています。

 

今回は、導入拡大に伴う発電設備の価格下落や性能向上などにより、発電コストが低下していることを買い取り価格に反映させるとしていますが、太陽光発電だけが買取価格が2年連続引き下げとなり、他の再生可能エネルギーの条件が良くなった背景には、太陽光への集中を是正し、太陽光発電以外の再生可能エネルギーの普及を促すためだという見方もあります。

 

また、太陽光発電の認定を得ているにも関わらず、事業を開始していない事も問題となっています。
2012年度に国から認定を得た大口業者のうち1割超が設備や土地を確保していなかった問題が発覚しており、太陽光パネルの値下がりを待ち、もうけを大きくしようとする業者が現れた為です。

太陽光発電の買い取り費用はすべての電気利用者が負担するものですから、業者のもうけが大きくなれば国民負担が膨らむ恐れがあります。

そのため、経済産業省では、認定から半年以内に設備と土地を確保しない業者の認定は取り消し、制度を悪用する業者を排除し、制度への不信を払拭しようと取り組んでいます。

 

今後、更なる買取り価格の引き下げの可能性もあり、再生可能エネルギーは投資として利益を得るものという考えでは無く、環境への取り組みという概念で事業化する事が求められていく事でしょう。