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不動産専門のデータバンクである株式会社東京カンテイより、2013年度エリア別の中古マンション流通件数シェアランキングが発表されました。
そのランキングより、大阪府・兵庫県の結果をお知らせ致します。
【大阪府】
1. 吹田市 8.51%
2. 豊中市 7.23%
3. 大阪市淀川区 5.21%
4. 大阪市中央区 5.19%
5. 東大阪市 4.12%
6. 大阪市北区 3.40%
7. 大阪市城東区 3.39%
8. 大阪市西区 3.39%
9. 枚方市 2.64%
10. 大阪市天王寺区 2.52%
大阪府の北側である吹田市、豊中市、茨木市、箕面市など「北摂エリア」は人気も高く、ランキングの常連となっています。
特に2003年にはトップ10以内に6エリアもランキングされていました。その年をピークにエリア数は減少するも、常に1位と2位は「吹田市」と「豊中市」が入れ替わりでランキングされています。
2013年度には大阪市内のエリアがトップ10以内において6エリアが占めるようになりました。
北摂エリアから、大阪市中心部へのランキングの移行が顕著に現れています。
これは、2008年以降、大阪市内で大規模な再開発やタワーマンションの分譲によって居住適地とは見られない傾向にあった地域が、急速に「住宅地化」したことで流通量が増えたことが要因だと言われています。
【兵庫県】
1. 西宮市 12.99%
2. 神戸市東灘区 10.63%
3. 尼崎市 10.15%
4. 神戸市中央区 8.43%
5. 宝塚市 6.61%
6. 明石市 6.49%
7. 神戸市垂水区 5.41%
8. 神戸市灘区 4.69%
9. 神戸市須磨区 4.62%
10. 芦屋市 4.54%
兵庫県も大阪府同様、神戸市内中心部の流通量が増えています。
エリアの中心部に新築マンションの供給が増えたため、その数年後から中古マンションの流通が増加、中心部の市場が活性化するという構図ができているようです。
2003年より西宮市は1位を保ち続けるほど人気も高く流通量も多くなっており、尼崎市も必ずトップ5以内に入っています。また、神戸市内では東灘区の流通量が増加し、1位の西宮市に肉薄する勢いです。
その他、神戸市中央区は2003年にはトップ10圏外でしたが、2008年以降4位を保っており、大阪市同様に「住宅地化」したことで流通量が増えている事がわかります。
大阪府・兵庫県共に中古マンション流通市場の活性化がうかがえる結果が出ました。
新築マンションが大量供給され始めてから約10年が経過し、2004年頃から都心部を中心に中古マンションの流通件数が急速に伸びています。
築年数が10年前後の良質な築浅中古物件が増加した事と、リフォーム技術の進歩により、マンション選びの幅が広がっている事も流通件数増加に寄与していると考えられます。
また、専有面積別で見ると、70平米以上のシェアは1990年には30%強に留まっていたものの、2008年には40%強まで伸びています。
また、新築・中古マンションの平均坪単価推移を見ると、2008年にかけての地価高騰や原油・原材料価格の上昇の影響で新築マンション価格は急激に上昇していたため、中古マンション価格も相応に上昇しましたが、その価格水準は近畿圏では約50%と、最近の不動産ミニバブルによって高騰した新築マンションと比較すると立地や専有面積などが概ね同じ物件であれば中古マンションの方に値ごろ感が出てきていると言えるでしょう。
DIYやリノベーションの流行の傾向も見られ、中古マンションの需要はこれからも高まるのではないでしょうか。
今回のデータは分譲マンションのデータですが、ランキング上位のエリアは同様に賃貸の人気の高いエリアにもなっております。
中古マンションの流通件数とエリア人口の増減、また価格の推移なども考慮しながら、投資物件を選定する事が必要です。