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8月20日、広島市北部で大規模な土砂災害が起こりました。
多くの命が奪われ、いまだ行方不明の捜索が続いている状態です。出されていた避難指示はすべて解除されましたが、最も被害が大きかった安佐南区・安佐北区の避難所には避難勧告が継続中の391世帯799人(9月5日12時時点)が寝泊まりしています。
この現状に広島市は9月2日、民間の賃貸住宅を借り上げ、被災者に6か月間無償提供することを決定しました。
対象 : 家屋が全壊や半壊するなど羅災証明書の交付を受けた人
物件 : ファミリー用2,800戸、単身・二人用3,100戸
協定 : 宅地建物取引業協会・全日本不動産協会・全国賃貸住宅経営者協会連合会
「大規模災害時における民間賃貸住宅の提供に関する協定」に基づき、借り上げが可能な空室情報を入手、申込を受け、審査を通った物件を、広島市がオーナーから直接借り上げます。
世帯人員により住戸の間取りが1Kから3LDKまで定められています。費用負担は、家賃・退去時修繕費・仲介手数料等は市が負担、光熱費・共益費・管理費を被災者が負担します。
また、市とは別に地元の不動産会社による住宅提供の申し出が災害発生直後にすでに行われていました。同社の所有物件を無償で提供することをホームページ上で告知、現在22戸が入居中です。
その他の不動産会社も、管理物件のオーナーと交渉し、他社物件を借り上げ無償提供しています。現在77戸入居済み、29戸の追加受付をしています。無償提供の他、家電や寝具などの備品も購入し、退去後も使えるようにと提供するようです。
自宅が全半壊するなどの被害を受けた人にとって、きめ細かい生活再建の支援は欠かせないでしょう。何より、落ち着いて暮せる住まいを準備することは精神面・健康面で重要だと思います。
そんな中、民間の不動産会社や市による住宅の無償提供が迅速に行われたことが被災者の生活再建の一歩となることは確かでしょう。