2013年10月16日

【区分所有マンション リーシング】  入居者募集業務 私の提案

スタッフコラム(堀口)

この記事は 3分28秒 程で読んで頂けます。

今回は、区分所有マンションのオーナー様よりご依頼を受けておりますコンサルティング業務の一つ、「入居者募集業務」についてお話をさせていただきます。

賃貸物件の動きが最も活発になるのはご存じの通り年度末です。
収益物件のオーナー様にとって、年度末の繁忙期を過ぎてからの解約通知は非常に困るのではないでしょうか。

最も動きが鈍くなる夏、7月中旬に私はある賃貸マンションの入居者から8月末での解約通知をいただきました。5年以上、居住されている方です。
早速、オーナー様と入居者募集についてお打ち合わせを行い、入居者募集活動を開始することとなりました。
通常、時期が悪い時は「賃料を相場よりやや低めに設定する」「敷金や礼金を下げ初期費用を落とす」「広告料を類似物件より多めに出す」ということを提案されることが多いのではないでしょうか?

 

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しかし、私はオーナー様に上記事項は提案せず、別の方法を提案しました。
まず、前入居者が長期間入居されていたということもあり、CF・クロスは全部貼り替えることを前提としていたので明るく部屋が広く見える色を選びました。他のお部屋は新築時と同じCFでリフォームを行っていたのです。そのため、質感にやや古さが滲み出ていたのです。

次に、入居中に設備の故障等によりせっかく入居された方に不快感を与えないよう、設備を点検し、故障の可能性が極めて大きいものは新品に交換しました。
今回のお部屋ではエアコンとガスコンロです。

 

最後に、今回対象のマンションはディンプルキーでダブルロックだったのですが、他社で管理されているお部屋はダブルロックにもかかわらず1個だけを新品のシリンダーに交換し、もう1個は交換せず使用出来ないように加工されていました。せっかくセキュリティーの高い仕様になっているのに勿体ないことです。
そこで、私はオーナー様に多少費用が掛かるが、2個ともシリンダーを交換することをご提案させていただきました。オーナー様もセキュリティーの高いお部屋になるということをアピールポイントに出来るとして、2個ともシリンダーを交換いたしました。

なぜ、わざわざ費用の掛かる提案を行うのかと思われている方もいらっしゃるでしょう。

 

室内3

このお部屋は、私が購入時に仲介させていただいた物件ですので賃料相場・賃貸需要、ターゲットとなる入居者の層、他のお部屋の募集条件等を全て把握しておりました。そのため、多少費用を掛けてでも素早く入居者を見つけることがオーナー様にとってメリットがあることを知っていたのです。そして、オーナー様もそのことを十分にご理解して下さっていたのです。

リフォームが完了し、本格的に募集業務を行ってから一週間、募集条件通りで入居申込みをいただき契約締結、現在ご入居いただいております。
賃料等の条件は前入居者と同じく5年以上前から下がることなく賃料収入を維持することが出来ました。

費用を抑えるところは勿論抑えるべきですし、そのような提案を行うのが弊社の仕事です。しかし、他のお部屋と明確な差別化を図るために費用を掛ける提案を行うのも弊社の仕事だと考えております。
仲介業者も同じマンションでいくつかのお部屋の募集が出ている場合、「設備の入れ替えが行われていて故障のトラブルがなさそうだ」「セキュリティーが高い」ということでお客様への紹介・案内が行いやすくなるのです。

全ての物件には当てはまらないかも知れませんが、安くするだけ・広告料を上げるだけが入居者獲得の方法ではないことを知っていただき皆様の物件にご活用いただければ幸いです。