2013年7月10日

【競売】  競売物件購入のリスク

スタッフコラム(堀口)

この記事は 3分11秒 程で読んで頂けます。

競売物件には一般の不動産を取得する際には有り得ないようなリスクが存在します。
リスクの大小が売却基準価額に反映されてはいるのですが、中にはリスクがあまりにも大きすぎて回避するのに費用が掛かりすぎる又はリスクの回避事態が困難なケースがあります。

弊社には競売に参加をしたいと考えられているお客様から入札を希望する物件についてたくさんのお問合せをいただきます。
そのお問合せいただいた物件の3点セットを拝見いたしますと、半分以上の物件は上記のケースに当てはまる物件です。

では、具体的にはどのようなケースなのかを見て行きましょう。

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①建物だけ(土地だけ)が競売の対象になっている。
この場合、建物又は土地を落札したとしても対象外の土地又は土地上の建物は第三者の所有物です。従って、落札後に建物又は土地を何ら紛争無く使用収益することが約束されていません。
大抵の物件は、地代や家賃が滞納になっています。対象外の物件が債務者兼所有者又は親族であればリスクの回避は非常に困難になります。

 

②競売となっている土地の上に目的外物件が存在する。
この場合、目的外物件は他人の所有物ですので勝手に壊す事は絶対にしてはいけません。例え、ボロボロの倉庫であったとしてもです。目的外物件の所有者に建物を残すことを条件に地代を貰うのか、建物の所有権を取得出来るのかをしっかりと把握しなければなりません。
目的外物件が債務者兼所有者又は親族であることが多く、地代を払って貰うことや素直に撤去に応じて貰うことは現実的ではありません。

 

③室内に多数の動産類が残っている。
3点セットを見ますと、室内の写真が数枚撮影されています。上記の目的外物件と同じく、競売により取得することが出来るのは土地と建物のみです。動産はあくまで債務者兼所有者の物のままです。
債務者兼所有者が身一つでどこかに行ってしまう可能性がありますので処分する費用は落札者が負担することを考えておかなければなりません。法律に従って手続きを進めて行きますので動産類の量や建物の立地により変わりますが、100万円程度は見ておく必要があるでしょう。
この費用を考えますと、市場で流通する価格と変わらないなんてこともあります。少量であっても他人所有の物ですので決して勝手に処分することは避けなければいけません。

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他にも様々なケースはありますが、この3つに該当する物件のお問合せが非常に多いです。
おそらく、3点セットを確認せず売却基準価額だけで物件を選定されていると思われます。

安くで不動産を購入出来るのが競売のメリットではありますが、あまりにも売却基準価額が低い場合は、リスクが大きいことを前提に3点セットを確認されることをおすすめいたします。

弊社ではリスクを予め想定し、入札金額を決定する際に考慮しております。ある程度の費用でリスクを回避出来るのであれば決して怖いばかりの物件ではありません。逆の見方をすれば、リスクが大きい物件ほど入札者が少なく、競売本来の安くで購入出来るメリットが出るものと考えています。

気になる物件が御座いましたら弊社までお気軽にご相談下さい。
リスクを回避出来るのか、回避するにはどのような費用が掛かるのかを一緒に考え、不動産取得のお手伝いをさせていただきます。