2016年7月8日

DIY型賃貸借に関するガイドブック作成  ~契約書書式例及び活用方法~

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国土交通省は、「DIY型賃貸借に関する契約書式例」と、DIY型賃貸借の活用にあたってのガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」を作成しました。

目的は個人が所有する住宅を賃貸住宅として流通させることです。

 

※DIY型賃貸借とは、借主(入居者)の意向を反映した改修を行うことができる賃貸借契約や賃貸住宅のこと(改修工事の費用負担者が誰かは問わない)。

 

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≪ 主な内容 ≫

◆「DIY型賃貸借に関する契約書式例」
・ 借主負担により小規模な改修を行う場合を想定(賃貸借契約書とセットで使用)
・ 改修内容や明渡し時の原状回復の有無等を貸主と借主が予め明確に認識し、合意できるよう、借主が希望する改修内容等を貸主に申請し、貸主が承諾の上、合意書を取り交わす方式

 

◆ DIY型賃貸借の活用にあたってのガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」
・ DIY型賃貸借の実例の紹介、貸主と借主それぞれの実施手順、取決め事項のポイント、契約書式例の解説 等

 

≪ DIY型賃貸借の主なメリット ≫

◆ 貸主のメリット
・現状で賃貸することができ、修繕費や手間がかからない
・借主がDIY工事を行うため愛着が生まれ長期入居が見込まれる
・明け渡し時に設備・内装等がグレードアップしている可能性がある

 

◆ 借主のメリット
・自分好みの改修ができ、持ち家感覚で居住できる
・DIY工事費用を負担する分、相場より安く借りることができる
・DIY工事部分は原状回復義務をなしとする契約もできる
国土交通省では、個人住宅の賃貸流通を促進するために、貸主が修繕を行わず現状のままで賃貸(ただし、賃料を相場より安く設定)し、借主が費用を負担して改修を行う「借主負担DIY型賃貸借」を提唱しています。

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ただしDIYとは、借主自らが行う改修だけでなく、借主が専門業者に頼んで行う改修工事も含んでいます。

通常の賃貸借契約では、個人住宅を良好な状態で賃貸するためには、貸主が必要となる改修や修繕などを行うことが一般的とされています。
一方、DIY型賃貸借では、借主(入居者)の意向を反映した改修を行うことができ、その改修費用については借主が負担するほか、改修規模や内容によっては貸主やサブリース業者が負担することもあります。
では、DIY型賃貸借と通常の賃貸借の違いとはどのようなものでしょうか。

 

◎一般的な賃貸借契約

貸主と借主には
・賃貸借契約あり

借主から貸主へ
・相場並みの賃料の支払い

貸主から借主へ
・貸せる状態に管理・修繕や改修を行う

 

◎DIY型賃貸借

貸主と借主(DIY工事の実施者含む)には
・賃貸借契約あり

借主から貸主へ
・相場より安めの賃料の支払い
・DIY工事の申請書提出
・DIY工事の詳細な取り決めに関する合意書提出

貸主から借主へ
・DIY工事の承諾書提出
次にDIY型賃貸借契約の取り決め事項の主なポイントについて確認致しましょう。

 

◆ 所有権について
工事部分に関する所有権が借主と貸主のどちらにあるのかを当事者間の合意により取り決めます。

 

◆ 明け渡し時の収去と原状回復について
工事部分について、明け渡し時に残置するのか撤去するのか取り決める必要があります。
残置する場合に、本来有する機能が失われている場合(例:新設したガスコンロが動かない)、補修を求めるかどうか、撤去する場合の原状回復義務の有無、原状回復の範囲について決めておくことが望ましいでしょう。

 

◆ 施工について
DIY工事の際に住宅本体や第三者に損害を与えた場合の責任の所在を明確にする必要があります。

 

◆ 管理・修繕について
入居期間中の管理・修繕を誰が行うかも明確にする必要があります。
事前に取り決めておくことの一例です。

例:借主が棚を設置、明け渡し時に原状回復を不要としたケース
費用負担者 → 借主
工事実施者 → 借主
所有権の帰属 → 借主(明け渡し時の所有権は貸主)
原状回復義務 → なし
明け渡し時の精算 → なし

 

ガイドブックに沿ってきちんと取り決めを行い、トラブルを回避することで双方のメリットを生かすことをおすすめします。

 

参考サイト:DIY型賃貸借に関する契約書式例とガイドブックの作成について