2014年9月24日

【火災保険の長期契約停止と保険料値上げ】  損害保険大手3社

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損害保険大手3社が、住宅向けを中心とした契約期間が10年を超える長期の火災保険に関して、新規契約を2015年秋にも停止する方針を固めたことを14日発表しました。
さらに、保険料の値上げを来年度中に実施する方針も打ち出しています。

 

変更の理由は、異常気象による建物被害が増加傾向にあり、長期契約での収支予測が困難になったためです。今年2月の大雪被害に伴う保険金は、損保大手で計2,000億円を上回り、各社の利益を圧迫しました。集中豪雨の頻発や都心部での大雪などによる住宅への被害が増え、保険会社は保険金の支払いが増えて火災保険の事業収支が悪化しています。今後も異常気象での被害は膨らむ傾向にあると見られており、長期契約での保険金支払い規模が予測できなければ、保険会社に求められる安定的な事業運営が難しくなるそうです。
現在最長で36年の保険契約は、制度変更後に新規契約の場合、最長10年となります。
すでに契約している長期契約は、制度変更後も維持されます。

 

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保険料は、損保各社から収支データを収集している損害保険料率算出機構が改定する「参考純率」を参考に、損保各社が決めます。機構が実施した7月の改定では、参考純率を平均3.5%引き上げる一方、この数値が「保険期間が10年までの契約に適用できる」として、10年を超える保険の参考純率を示しませんでした。
契約期間が長いほど保険料の割引率は高くなり、支払額は安くなります。短期の契約を更新し続けた場合、割引率は長期契約と比べて低くなり、単純計算で支払額は増えることになります。
例として

東京都の戸建住宅で、3,000万円の保険に入る場合

10年契約 … 約186,000円

30年契約 … 約488,000円
10年契約を3回更新して30年間契約すると、保険料は約14%割高になります。
来年10月には消費税も増税される可能性があります。住宅購入にはタイミングの検討が重要となるでしょう。

今回の制度変更を発表しました損害保険大手3社は、損害保険ジャパン日本興亜、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険です。今後、他の損保会社にも同様の動きが広がる可能性があるでしょう。
●火災保険とは
火事や落雷などによる住宅や家財の損害を補償する保険。台風やひょうなどにも対応する。1年単位で契約可能で、保険料は一括で支払う場合が多い。10年超で最長36年の長期契約は個人の住宅向けが中心。業界団体の損害保険料率算出機構が災害の発生確率や想定される保険金支払い額などから収支を予測し、保険料の目安となる基準料率を算出しており、各社はこれを参考に保険料を決めている。