2014年2月26日

【賃貸住宅の転居理由】  更新手数料が原因の退去増加

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あと数日で、賃貸物件の入退去が一年の中で最も多い時期である3月に入ります。

この繁忙期を逃すと新規入居希望者は少なくなり、空室期間が長くなる事も多く、賃料収入が大幅に減る可能性がありますので、新規入居者を早く契約したいのは勿論の事、退去件数を減らす事が出来れば言うことなしですね。
今年は消費増税前で新築住宅の建築ラッシュということもあり、入居者確保の競争が激化しそうです。
その競争に打ち勝つために、最近1年以内に他の賃貸物件への転居を検討した理由を挙げ、対策を練ってみましょう。

 

 

最近1年以内に賃貸への転居を検討した理由(複数回答)

1位 33% より良い条件の物件があると感じるから
2位 30% 家賃を抑えたいから
3位 25% 就職・転職・転勤などで、通うことが難しくなるから
4位 24% 気分転換したいから
5位 21% 結婚・出産など家族構成の変化があるから
6位 14% 収入が少し減少したから
7位 13% 更新料を払いたくないから
8位 12% 住居が老朽化したから

(2013年3月 リクルート住まいカンパニー調べ)

 

半数強は「転勤・転職・住宅購入」という対策を講じる事が難しい理由ですが、「家賃」「更新料」「住居」への不満等、対策を講じれば防げることがあります。

今回はその中の「更新料」に着目してみました。
賃貸借契約は通常1年~2年程度で自動的に契約が更新される様になっており、その契約更新の際に「更新料」が必要となる物件が首都圏や京都等では多く見られますが、関西(特に大阪)ではあまり馴染みがありませんでした。しかし最近、関西でもその制度を取り入れた物件が少しずつ見られるようになっています。

 

「更新料」をとるメリットは、
・通常の賃料以外に定期的な収益を得る事ができる
・更新料収入を見込む事で、賃料を近隣の競合物件より下げることが可能になる

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しかし、今回の調査では「更新料を払いたくないから退去する」と回答した入居者が13%も居るという事が解りました。
オーナー側にとっては大きな収入源の1つである更新料は、入居者にとっては大きな負担(不満?)になっている様です。安易に賃料を下げて、その下がった分は更新料で取ろうと考えても、入居者が更新料を払ってでも住み続けたい物件でなければ更新料は払ってもらえません。

また、「更新料」ではなく「更新手数料」が必要となる物件も増えてきています。
「更新手数料」はオーナーではなく管理会社が独自に受け取っているケースも多く、オーナーが知らないところで退去理由となってしまっている事もあります。
そして、退去の理由だけでなく、入居しない理由になっている事も考えられます。

更に、管理会社によっては、更新手数料だけでなく○○クラブや○○会等といった入居者サービスへの加入を絶対条件としている会社もあり、入居者にとっては契約時や毎月の支払いの大きな負担となっている事、その負担額の分を賃料交渉して来られている可能性もあり、結果としてオーナーの負担となってしまっている可能性もあります。

これから入居付けの最後の追い込み時期になります。
賃料、更新料の設定や仲介会社への広告料等は当然として、表に見える賃料だけでなく、実際に入居者が負担しなければならない金額も含めて、ご自身の物件がどの様な募集条件になっているかをしっかり把握していなければ競合物件に負けてしまい、繁忙期が終わった時に稼働率が低下しているかもしれません。
気持ちよく長く住んでもらい安定した収入を得るために、今からでも対策を講じるのは遅くないと思います。

 

更新料とは
契約を更新する際に、あらかじめ決められた一定額を、借主から貸主に対して支払うもの。

 

更新事務手数料とは
家主が管理業者に賃貸に関する手続きを依頼する場合に発生する事務委託の手数料。借主から管理業者に対して支払うもの。
ちなみに宅地建物取引法や法律上での支払い義務はありませんが、東京都宅地建物取引業協会等では家賃の半月分までが上限と定めています。